勝った!:ありがとうNIPPON❗️

 対ドイツ🇩🇪、日本チームが勝った。深夜の街は大喜びだ。素人の私も胸が熱くなる戦いだった。ドーハの悲劇世代の私たちだが、次の次の世代がドーハの歓喜で返してくれた。

 

 歴史的勝利、と言っている人もいた。そうなのだろうか。サムライブルーは強豪相手に臆することなく一丸で戦っているように見えた。勝つと信じて前に進む気迫とともに自分の力を信じている強さを感じた。

 

 サッカーに限らず、若いアスリートがメディアのインタビューで必ず口にするのが「感謝」というワードだ。コーチングスタッフはもちろん、サポーターやテレビの向こうにいる人にまで思いを馳せて感謝を伝える。強さの秘密はここかもしれない。批判してくれる人にも感謝したい、と言ったのは本田圭佑選手だったか。

 

 そういう人たちだからこそ私たちはリスペクトできる。サッカーをあまり知らない私でも、次の試合を応援しようと思うし、自分も明日からがんばろうと思う。

 

 思い出話で恐縮だが、ドイツにいた時強化試合に応援要請が急にかかり、学校中で出かけることになった。日本のように観光バス業者がすべてきちんと手配してくれることはなく、あちこちから34台のバスを集めて移動する大行事になった。確か寒い時期で雪が降っていた。相手はボツニア・ヘルツェゴビナ。入場時、相手国のサポーターから子どもを守るため人の壁を作ったり、席取りをしたりとサッカー協会はそこまではしてくれない。

 

 結果は引き分け。そのあとだ。相手チームはグラウンドに残りサポーターに向かって何度も手を振り歓声に応えていた。ところが当時のサムライジャパンはあっさり引き揚げ、交流どころか何もない。もしかしてチームにすればたかが練習試合だったかもしれないし、多くの日本人が遠くからやってきて応援してるのも知らなかったのかもしれない。反省会でもしてたんだよ、そう子どもたちを納得させて帰途についた。片道2時間、保護者ともどもとても疲れた。国際試合を観戦できた喜びよりも疲れの方が大きかった。バス代の精算、徴収、銀行にお金を持っていくための紙巻、父母会へのお礼、これは学校の業務か?

 

 少なくともボツニア・ヘルツェゴビナの選手たちの方が紳士だった。そう見えた。子どもたちも同じだ。入場時あれほど睨んできたサポーターたちも、笑顔でよくやった(と言ってたのだろう)と肩を組んできた。戦い終われば友だ。

 

 それもこれもひと昔。胸のすく勝利と感謝のコメント、こちらこそ最高の賛辞と感謝を贈りたい。監督の「最善の準備」という言葉が沁みた。