行進曲

 中学校で吹奏楽部にいた。今、有名校がTVに出演して吹奏楽はメジャーだ。文化部であることに当時は肩身が狭かった。

 

 初めて演奏したのが「士官候補生」という曲でとても好きだった。梅田の地下街でレコードの大安売りをしていて、ワゴンの中になんとその曲があった。そして持っていた小遣いで迷いなく買った。それが自分の人生初音楽レコードだ。

 

 その後父が同じ作曲家のLPをプレゼントしてくれて勉強?の合間に聴いていた。ポータブルのレコーダーだった。音は全然良くない。

 すぐに覚えた。

 でも世はビートルズカーペンターズ全盛で「どんな曲を聴いてるの?」なんて友だちからの質問には本当に答に窮した。「聴くなよ」と。

 

 マーチ王スーザの曲はシンプルで、これをずっと聴いているうちに楽曲の構成がわかる。前奏、第1テーマ、第2テーマ、トリオ。トリオから再現部にいたる部分が好きだった。

 これは・・おたく?間違いない。

 

 私はアマチュアだけれども今でも音楽を続けている。家族も4人全員何かの形で音楽に携わっている。音楽を通じて家族が引き寄せあったのならば、ちょっぴり恥ずかしかった行進曲との出会いを感謝しなくてはならない。家族でドライブしながら流れる行進曲に元気づけられたこともあったかもしれない。アドレナリンが出るのだ!そう信じよう。

 

 落ち込んだら行進曲。前を向いて進みましょう!