おっと!ICT教育④

AIを育てる!?

 

 さらに!!「AIを育てる」という、画期的な挑戦もやっています。正直(どの学校もそうだと思いますが)プログラミングの実践といえば、せいぜい業者さんかエンジニアの親御さんをお呼びして、子どもたちに疑似体験させるくらいのことしかやっていません。コロナでゲストをたくさん招くことができず、さらに外に出かけることもできない中で、急ピッチでプログラミングを学びました。公的機関からLEGOの機械をお借りして、動かすことから始めています。

 

え?どうして??

 

 作ったLEGOのロボットを、「1m進めて止まる」というプログラムから始めました。自信満々で作ったプログラムですが、走行距離が足りません。「あれ?」知恵を出し合い必死で考え始めました。そしてトライアンドエラー。最後にはロボットのタイヤの直径まで測り始め数字の調整をしていました。最後は「教室の床が滑るんじゃないか?摩擦を計算に入れよう」と授業終了寸前、ピタリ1m走行を達成しました。

 

AIとセンサーは違う

 

 実はその学校の校区には農家が多く、ある果物の栽培をAIで行っていると聞きました。温度や湿度、明るさの管理。地域に役立つAIを子どもたちは考えていました。「?でも、それってAIなの?センサーじゃないの」LEGOにも障害物センサーがついていました。明かりのセンサーは校内にもあります。そこで専門家にAIを語ってもらいました。「自分で学習するのがAI」子どもたちはそこに行きつき、正しいひらがなの判別、47都道府県のシルエットの判別などのアイデアを出し、たくさんのAIを作り育てていきました。ひらがなはいろいろな形を覚えさせるのに苦労していましたが、画像として万を越えるデータを集めないと、正しく判定できないと知り愕然としていました。それでも最終的には小学生に使えるようには持って行けたようです。お疲れ様。

 個人的にぜひ実現して欲しかったのが、校区内の横断歩道が押しボタン式が多くそこにカメラをつけて近くに住むお年寄りの顔を判別して自動的に青信号に変えるというアイデアでした。この学習をしていてそんな発想に行き着く、というのが大切なのですね。

 

 子どもはそのような可能性を秘めています。GIGAスクール構想による1人1台端末はそんな可能性を子どもたちの未来につなぐ優れた構想です。そして、各学校はコロナがあったからこそ学校籠りで普段できない特別な体験を提供できたはずです。

 

 みなさんのお近くの学校はどうですか?

 

※この学校の実践は、デジタル研究紀要で採取的に3000以上の閲覧があったそうです。

 残念ですが今は公開されていません。