ICT教育③ :メタバースで

 以前在職した学校に用事があり、1ヶ月前からアポをとっていた。しかし忘れた頃のコロナで、会う予定だった先生もお休みだったので急遽訪問もやめた。こちらがウイルスを持ち込むと大変だ。もう学期末、やることも多かろうし焦っているだろう。

 

 そう思って用事の内容にも関わるので、「もし無症状ならメタバースで会いませんか」とお誘いしたら来てくれた。コロナにはうってつけだ。時間制限もないし、どこにいてもできる。あるメタバースの会社さんがご好意で「モデル教室」に入れるようにしてくれている。URLを送るだけで入っていける。便利だ。基本的にはPCで操作するのが1番良いそうだが、今は1人1端末の時代。タブレットがありがたい。スマホでもタブレットでも入れるのはこの会社の大きな強みだ。

 

 zoom会議も一般的になったものの、やはり「慣れ」が必要だ。ボリューム調整は端末でできるけれど、メタバースの特徴としてアバターが遠くにいるように見えるとつい大声を出してしまう。この距離の感覚は前にも書いたように、使ってみて慣れないといけない。お誘いした先生も、かなりのPC達人だが同じことを言っていた。つまりこの場所で何らかの授業をする場合、事前に何度か子どもたちにも練習が必要だということだ。授業のための練習?ちょっと違和感はあるけれど、これは慣れれば消えていく時間だと割り切ろう。リアクションの練習。「手を振る」動作ひとつちょっと反応が遅かったりするのは端末のせいかもしれない。

 

 でも予想通り先生はワクワクしてくれた。子どもたちをどこへ連れて行こう?、誰かと会わせようか?この世界でこそできそうなアイデアが炸裂する。コロナ禍で小学校生活の半分を過ごした6年生たちだ。行きたかったところ、やりたかったこと、たくさんあると思う。

 

 アイデアはいつも頭をそちらに向けておかないと出ない。アイデアが詰まることが厚けれど、何かのきっかけでふと閃く。それはいつも考えてこその閃きだ。そして本当に苦しいのはアイデアを具現化することだ。

 

 この先生と一緒に、ワクワクしながらモデル授業を試みたい。どういう授業になるか?答えは子どもたちから出てくるだろう。楽しみだ。