ストーカー:博多事件

 悲惨な事件が繰り返されている。報道を聞く限り警察は出来ることをした。被害者も身を守る術を持っていた。しかし最悪の結果になった。ご家族の悔しさたるや・・。

 

 学校でも似たような騒動がある。登校しぶりを起こした女子生徒に事情を聞くと、その時ははっきりしないのだが後になって、ある同級生から付き纏われているという訴えがあった事がある。最高に困る事案の一つだ。それとなくある同級生にも話を聞くのだが、聞きにくい。ものを貸したことがあるくらいに返答される事が多い。事が事なので保護者にも協力を得にくい。しっかり観察するしかない。デリケートな上にもう一つデリケートが重なる問題だ。被害が「登校しぶりの原因」として出てきた以上は、ある同級生は「加害者」なのだが、被害者が直接ではなく、保護者を通じて訴えていて、すでに学校が事情を聞けなくなっていると相当厄介だ。ほのかな恋心なのか、ストーカーなのか・・、それとも何もなかったのか・・。

 

 専門家が、ストーカー規制法による接近禁止命令まで事が及ぶのなら「加害者」にも連絡を入れるべきだったと言っていた。その通りだが一方で警察もこの手の事案をたくさん抱えているに違いない。心理士や保護司?にも伝えられない業務上の秘密なので、迂闊に人に連絡を頼むわけにもいかない。よってたかって守らねばならない命だが、情報開示の壁が立ち塞がる。学校のほのかな恋事案でも同じだ。

 

 ならば、被害者が持っていたという緊急警報装置を可能であれば家族や同僚に複数持ってもらう、とか。GPSが発達している世の中だから、半径2kmに接近したら自動的に通報する機器を持たせるとか。2kmの根拠は知らないが歩くと30分、走ると15分と考えれば通報→警察まで最短の時間感覚だろう。接近停止命令が出るようなケースについては特例として予想される加害を最大限防ぐ手段を講じてほしい。

 

 こんな野蛮な犯罪が続けば、犯罪を犯す予兆を探知するゴーグルのようなものができてしまう。例えば瞳孔が開くとか発汗を探知するとか、心の可視化が進んでいけば困った世の中になるはずだ。見えないから幸せということもある。何もかも見えるとやはり都合が悪い。気持ちを抑える理性というかそれが足りない。職業柄、子どもはもちろん大人ともたくさん接するが、根拠はないけれど「あかん顔」がある。今回がそうだ。被害者・加害者の顔をニュースでみていると明らかにミスマッチを感じる。自分だけかな?